普通ごみは火・金

普通ごみをいつ出せばいいのか毎週忘れてしまうので、ブログのタイトルにしました。他にも忘れそうなことをメモしていきます。

「セコムする」を考える

日本には、たくさんの名だたる企業が存在する。

自動車、電気機器、食品、化学……と、分野は色々あれど、その中でも、ある一点において燦然と輝いているひとつの企業がある。

セコム株式会社だ。

長嶋茂雄氏の「セコム、してますか?」でおなじみのこの企業、セキュリティ業界で国内トップの売上高を誇っており、個人・法人を合わせた契約先は200万件以上。日本初の警備保障会社として創業したのち、最近ではドローンを使った警備サービスに乗り出すなど、今なお進化を続けているらしい。

しかしながら、セコムの最も特筆すべき点は、業績や契約者数、将来性といったところにあるのではないと思う。

セコムが成し遂げた偉業、それは、「セコムする」というひとつの言葉を、この国に完全に定着させたことだ。

「セコムする」には、「警備する」「セコムと契約して警備を依頼する」などの意味がある。このことは、日本に暮らしている人間であればほぼ誰しもが理解できるだろうと思われるが、それってかなり凄いことなのではないだろうか。

一時の流行りではなく、何十年も定着する言葉を作り上げるというのは、並大抵のことではないはずだ。

古今東西、たくさんの人々が、自分が提唱した新しい言葉を浸透させようと苦心してきたであろう。そして、それが叶わず淘汰されてきた言葉たちの屍の上に、わずかばかりの言葉たちが君臨しているのである。広辞苑のページの中でふんぞりかえっている言葉たちは、いわばエリート集団なのだ。

「セコムする」も、辞書にのってよい。「現代用語の基礎知識」なんかには載っておたりするのだろうか。

最新のCMを観てみると、「未来をセコムする」とまでうたっていた。いや、そこまでいくともうよう分からん。

 


SECOM CM「未来をセコムする」編【TVCM】|セコム - YouTube